東区長 松永徳寿(高18回)
福高生の頃、通学区域の北限は新宮町辺りであったと記憶するが、今は宗像市・郡に及んでいる。在校生のうち東区の生徒は4割近くを占めているようだ。当区は今、人口27万人、県下最大の行政区である。
休日立花山によく登る。山頂からの眺望は雄大で素晴らしい。博多湾を眼下にして右手に海の中道、志賀島へと続く緑の環、左手に香椎、松崎、土井の緑の塊。その間に市街地が広がるが、いま東区は再開発のプロジェクトが目白押しである。
まずは箱崎地区。JR鹿児島本線の高架化と沿線の区画整理が進行中で、昨秋下り線の高架が完了し駅舎は九大側に40メートル移動して仮開業した。当地区では国の計画に従い平成17年から九大が順次西区へと移転する。その跡地の活用策はこれからだが、箱崎ルネサンスの起爆剤となる。
香椎地区では国鉄香椎操車場の跡地が生まれ変わっていく。JR線と西鉄線を高架にし、一帯66ヘクタールを区画整理。新駅を中心に新市街地を形成し副都心として整備する。今年の夏、JRの高架と新駅開業を果たす予定だ。
和白では新宮駅前の工場跡地が住宅開発され駅舎の改築に併せて地域交流センターが開設される。このほか香椎地区では国道3号線のバイパス建設も進んでいる。
博多湾の水深は浅く、港湾の整備は明治以降の先人たちの悲願であった。アイランドシティ(人工島)の整備はその延長にある。昨秋この島をまたいで海の中道への道路が開通し、この島が市民の目に触れ親しまれる機会が急増した。
また、足利尊氏ゆかりの多々良川。新宮町を除く粕屋郡の水はすべてここに流れ込む。流域の下水道整備が進み、シロウオとともに清流が戻りつつある。隣接町との交流の中で共に親水性を高めていきたいと思う。
「立花山の曙に、多々良河畔の夕まぐれ…」応援歌に謳うとおり、東区は歴史と自然に恵まれた街である。福岡市の東には北九州市がある。競争から共生へ、両都市圏の相互補完と連携の強化は今やお互いの基本戦略となった。両都市圏の回廊に位置する東区の役割は、なお一層重要になることを予想する。