会長 三野定(中15) 

『東京あさぼらけ』第二号が発刊されることになって、大変喜んでいます。事務局長はじめ広報委員の皆さんのご苦労に心から感謝致します。 

昨年六月、思いもかけぬ成り行きで、バルト三国のひとつエストニアの首都タリンを訪れました。そこで胸を打たれたのは、「歌う革命」の話と歌の祭典の会場でした。 

エストニアは十八世紀初頭、ロシア皇帝の統治下に入り、その後二世紀にわたって農民は奴隷同様の生活を送られたのです。ロシア革命後、幾度も独立しようと試みたのですが、その都度つぶされ、随分搾取もされたようです。ソ連は、民族の強制的な「入れ替え」もやっています。 

そのような逆境の中で、エストニア人の独立への願いを繋ぎ、団結を維持し得たのは、歌の祭典だったといいます。一九八八年六月に催された祭典には、毎夜十万人を超える人々が集い、独立への要望を歌に託したのです。爾来、この夏の行事は、「歌う革命」(Singing Revolution)と呼ばれています。ソ連の弱体化もあり、一九八九年にエストニアは、やっと独立を果たしました。 

我が国は北方四島の返還を求めていますが、我々は長い闘争の粘りを、エストニアの人たちに学ばねばなりません。そして「継続は力なり」を認識せねばなりません。 

さて『東京あさぼらけ』は一昨年、奇しくも『関西あさぼらけ』と時を同じくして発刊されました。その偶然に驚くとともに、互いに競い合おうとエールを交換しました。それだけに、昨年の休刊は残念でしたが、これからは続けましょう。「継続は力」です。何かを成すことができます。皆さんのご支援を切にお願いします。 

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