会長 古賀芳和(高29回)

 当会の元会長である佐伯尚孝さんが去る5月10日に88歳で逝去されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。筆者は、佐伯さんが会長の任期中に副会長としてお仕えしていたこともあり、当時のこと振り返り故人を偲びたいと思います。

 高5回生の佐伯さんは福高から東大経済学部へ進まれ、三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行。主に営業・企画畑を歴任され1994年から頭取として活躍されました。
 東京同窓会には、2009年に第5代目の会長に就任していただき、2015年まで2期6年間、我々のリーダーとして会を牽引していただきました。特に、最初にお会いした日は忘れられません。当時の同窓会役員メンバーとの顔合わせの場でした。メガバンクの元頭取であり、全銀協の会長も務められるなど、いわゆる財界の大物です。私は勝手に剛腕の強者をイメージして面談に臨みました。ところが真逆で、温厚なお人柄がにじみ出る柔らかい笑顔、また低姿勢な振る舞いに驚きました。周りの人たちを安心させるのが特技なようで、会の運営も個々人の主体性を尊重されて進められていました。
 就任後最初の常任幹事会だったと記憶しています。「やらずに後悔するよりも、やって後悔」とご自身のモットーを披露されました。これも、周りのメンバーに対して、考えを巡らすよりも前に進みましょうという励ましのメッセージだと思います。
 私事で恐縮ですが、今回の訃報を聞きまして、あらためてお言葉を思い出し、佐伯さんのご意志を引き継ぎ、やらずに後悔はしないようにと自戒した次第です。
 
 会議が終わった後の佐伯さんを囲んだ飲み会がいつも楽しみでした。お酒の方もかなりの強者であったようです。アルコールが入ると更に車座が和みます。最盛期には絶えず30数本のウイスキーボトルがキープされていたとか。何事も、あまりにスケールが大きく、追いかけるなどできませんが、佐伯さんがこだわられていた「参加して楽しい同窓会」に少しでも近付けるように努力して参ります。どうぞ、安らかにおやすみください。

東京あさぼらけ第12号(2010年3月発行)に佐伯さんの会長就任の記事が掲載されていますのでご覧ください。
http://tokyo-fukuchufukkou.clubgroovy.com/asa/img/asaborake12/asa12.pdf?fbclid=IwAR0DY_SzmydpdH40lmxU4QWW3YlXqnxlxFhh49yhFnk3ShSLbe1yqoHaSDg

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