乃美吉江(高8回・在福岡)

福岡在住の乃美吉江さん(高8回)から、パキスタン、アフガニスタンで医療活動や井戸掘り、食料支援活動を続けている中村哲さん(高17回)とペシャワール会の取り組みへの理解と支持を訴えるお便りをいただきましたのでご紹介します。

「同窓会が率先しなければ」の思いで

診療活動を続ける中村哲さん

平成3年の春、西日本新聞の記事で中村哲さんのことを知った時の感動は、今でもはっきりと思い出すことができます。
アフガニスタンとパキスタンの国境北西辺境州において、難民のための医療活動を7年間も続けている福岡出身の医師がいるという記事でした。後日、中村医師を支えているペシャワール会の存在と、彼が福高出身であると知った時、大変不思議な気がしました。
それまで、私が知る範囲の同窓生の中で、中村さんたちの取り組みが一度も話題にならなかったからです。このようなことこそ、同窓生が率先して支援しなければならないのではないかと思いました。しかし、かと言って私一人で立ち上がり皆さんに呼び掛けるほどの勇気もなく、忸怩たる思いを抱きつつ数カ月が過ぎました。
ちょうどその頃、平成3年5月発行の前期「朝ぼらけ」紙上に初めて「ペシャワール便り」として中村さんの文章が掲載されました。これが私の気持ちを一歩前進させてくれました。ペシャワール会とはどのようなものか、自分で確かめたいと思い大名町にある事務所を訪ねました。やはり想像どおり同窓生は少なく、10数名の事務局ボランティアの中にただ1人、25回の藤野洋子さんがいただけでした。

支援者(会員)は全国に1500名ほどでしたので、その中には同窓生もいらっしゃったかもしれませんが……。

「勝手にしえん会」など広がる同窓生のサポート

あれから10年、個人会員は4000人余りになり、その1割ほどが同窓生という現状です。毎年6月の福中・福高同窓会総会では、「勝手にしえん会」(高11回)の方々を中心に募金活動が行われるのが恒例となりました。「待っとったバイ!」「頑張ってください!」と激励の言葉とともに数分で募金箱はいっぱいになります。
高校3回の声楽家、山本健二先輩のお申し出で盛大なチャリティコンサートが開催できたことなど、さまざまな形での同窓生の支援は、この10年間枚挙にいとまがありません。これも「朝ぼらけ」編集長の今津勝行先輩(中25回)が、ペシャワール会へずっと変わらぬ熱い心を持ち続け、毎号、会のために1ページを割く努力をして下さっているお陰だと思っています。
ペシャワール会理事として高17回の白石正彦さん、西川ともえさんががっちり支えて下さり、実働ボランティアとしては、前述の藤野さんに加え小宮康子さん(8回)、浜田孝文君(50回)と随分賑やかになりました。

病院の前で診療を待つ患者さんや家族たち

あの空爆の最中も休むことなく活動

とはいえ、一般にはまだまだ福岡市内でも知る人の少ないささやかな会でした。あの事件が発生するまでは……。
全国の人々からの問い合わせ、マスコミの取材、さまざまな団体からの講演依頼と鳴り止まなかった事務局の電話も、さすがに12月に入ると落ち着いてきました。

信じられないことかもしれませんが、激しい空爆の中もペシャワールの病院はもちろんのこと、アフガニスタンの診療所は休むことなく医療活動と食糧援助を続けていました。これもひとえに現地を熟知する中村さんの冷静沈着な判断と決断力、卓越した行動力によるものです。
現地からの情報は、未曾有の旱魃と、それに伴う飢餓でポリオ、結核、マラリア、赤痢などの疫病が蔓延し、不安定な世情の中で精神疾患患者も多数発生していることを伝えています。ますます必要とされる中村さんの働きを、私たちはしっかりサポートしていかねばとも思います。どうぞ皆様も、今までにも増してご支援くださいますようお願いいたします。
経過報告のみに終わりましたが、なぜ多くの人が18年もの間、中村哲さんを支えることが出来たのか、その答えは中村さんの次の著書の中にあります。一読をお勧めします。

▼『アフガニスタンの診療所から』1100円
▼『ペシャワールにて』1800円
▼『ダラエ・ヌールへの道』2000円
▼『医療は国境を越えて』2000円
▼『医者、井戸を掘る』1800円
▲丸山直樹著『ドクター・サーブ―中村哲の15年』送料1冊につき350円。

本についてのお問い合わせは 092-541-8897 乃美さんまで。

※4月15日(金)の同窓会総会会場に、中村哲さんとペシャワール会の活動支援のための募金箱を置かせていただきます。ご協力のほどをお願いいたします。(編集部)

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