池見哲司(高18回・在福岡)
昨年の福岡の最大ニュースは、やっぱりダイエーホークスのリーグ連覇でしょう。日本シリーズで金権球団の読売ジャイアンツに敗れたのは悔しいけれど、福岡から球団が消えた11年間、ホークスが下位を低迷していた10年間を思えば、御の字です。今年は粉砕してくれます。
思い出しますよね。56年から58年にかけて、三原脩監督率いる西鉄ライオンズが水原茂監督のジャイアンツを3年連続で破ったことを。あれからもう42年以上もたったのですね。
豊田、中西、大下、稲尾ら栄光の獅子軍団を育てた平和台球場は4年前に解体され、跡地では鴻臚館(こうろかん)の発掘調査が続いています。福岡城址一帯は歴史公園として整備される予定です。
公園といえば、福岡市の文化施設が天神より西にばかりできるのが気に入りません。百道の埋め立て地に市立図書館と博物館。大濠公園に市立美術館と武道館。須崎の市民会館と県立美術館を含めれば、みんな那珂川より向こうです。
進藤一馬さんのあと市長になった桑原敬一さんの時代に、西偏重のレールが敷かれました。九州大学を糸島に移転させることにしたのも桑原さんです。修猷館出身だから、とは思いたくないのですが。
もっとも、懸案だった川端の再開発をやり遂げたのも彼だということは言っておかなければなりません。ただし、入居テナントのうち、ホテルオークラや博多座はまずまずなのに、一流ブランドを集めたスーパーブランドシティーが全くの見込み違い。発想がバブルですよね。市が出資した再開発会社は悪戦苦闘しているようです。
わが博多部では、都心の空洞化が進み、冷泉、奈良屋、御供所、大浜の4小学校を統合した博多小が98年に開校しました。旧冷泉小を仮校舎に使いながら、今春、旧奈良屋小跡地に新校舎が完成します。
玉屋がつぶれ、呉服町の博多大丸の後に入っていたエレデ博多も閉鎖。博多部はどうにも元気が出ません。
東区では、6年前から和白沖に人工島の造成工事が進んでいます。目の前に面積400ヘクタールもの島ができれば、袋小路の和白干潟は水が淀むのが当然です。すでに潮干狩りもできなくなりました。
千代松原から箱崎松原、香椎潟、和白浜を経て志賀島に至る白砂青松の博多湾が消えてしまった今、失ったもののかけがえのなさを痛感します。福岡市政府が一日も早く、開発路線から環境重視へ転換することを願わずにはいられません。