企画委員会では、「福高塾 第9回セミナー」を次のとおり開催しました。
日時:2014年10月24日(金) 19:00〜21:00
会場:品川区立総合区民会館 きゅりあん
講師:野元 浩氏(高24回)
日立製作所 笠戸交通システム本部
テーマ:「新幹線に至る日本の鉄道史と最新の技術動向」
第9回福高塾は2014年10月25日、JRにおいて多くの鉄道車両を開発し、現在では鉄道発祥の地である英国において、日本の鉄道システム導入に携わっている日立製作所 笠戸交通システム本部の野元浩氏(高24回)をお迎えし、品川区総合区民会館きゅりあんで開催しました。
当日は野元氏により豊富な資料を準備いただき、日本の鉄道における歴史や新幹線の開発秘話、また、開発車両の実車時のお客さんの反応に思わず『よっしゃ』を呟いたなど、公共交通に関わられている方ならではの実体験に即したお話に、また、鉄道発祥のイギリスにおいて鉄道システムが凋落したため日本の企業がお手伝いをすることとなったイギリスの行政組織、事業システムやファイナンスの背景、現地スタッフとの交流など、参加した皆さんは、楽しくも実践的で貴重な講演を満喫することができました。
今回は、開業50周年を迎える新幹線に因み、『新幹線に至る日本の鉄道史と最新の技術動向』をメインテーマとして、 @日本の鉄道の発達の特徴(鉄道発祥の英国と比較して)A 新幹線を実現した技術(交流電化,ATC,台車,気密構造)B 新幹線の革新(最高速度210km/hから320km/へ)C最新の鉄道技術(インバータ,ハイブリッド,蓄電池車など)D英国向け車両の開発(野元氏の現在の仕事の紹介)について…の5項目について講演していただきました。
世界でトップレベルの安全性・正確性・経済性等を誇る日本の鉄道技術の最先端で活躍されている野元氏から、これから日本が海外へ様々なことを発信していくことを含め、目指していくべき針路のヒントを得ることができるものと思います。何故ならば、究極のCS(安全性と快適さとおもてなし)を目指して開発を進められていると考えています。
氏は本業の傍ら,ペンネームで鉄道雑誌記事の執筆活動を多数行い、『電車基礎講座 “知ってるつもり”から“確かな知識”へ』(第38回 国交通図書賞受賞)や『エコロジ-トレイン 省エネルギ-車両の開発スト-リ-と技術』などの著者としても知られています。鉄道好き・テクノロジー好きにはたまらないと思います。是非とも一度著作を手にとられてみてはいかがでしょうか。
恒例の懇親会では佐伯会長の音頭のあと、中華料理を楽しみながら、講演についての質問や、それぞれの近況、高校時代の思い出話などを語らい、最後は全員で福高生らしく『祝い目出度』『博多手一本』で締め、今年度の福高塾もつつがなく終了することができました。
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